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column
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はじめに
霊感体質
フルカラー本
アルコールが苦手
母国語の美しさ
音楽は何で聴くnew





はじめに.......................................

ここには日々思っていること、過去にあった忘れられない出来事、思い付いたあれこれ‥‥‥などをつれづれに書いています。
あくまで私個人の主観で書いていますので、お気に召さない事実や解釈の違いなどがあってもそこは御容赦のほどを。
ちなみに「dodge the column」‥‥‥で「仕事をさぼる」という意味があります。つまりここが更新されているときは、私はいろいろとおサボリをしている‥‥‥という訳ですね。
そのへんも平に御容赦のほどを‥‥‥。


音楽は何で聴く.......................................

皆さんは音楽を何で聴いていますか?
CD?ipod?私はあまり出歩きながら音楽を聴くという習慣がないので、こっちの業界の技術の進歩についてはちょっと疎いんです。ウォークマンも持っていなかったし、家では古いけどもう10年程壊れず頑張っているラジカセ(死語?)があったし。CDが発売されたときも「へー?」って感じでした。
で、これはCD当たり前、LP、SPって何のこと?って年代のひとはちょっとついて来れないかもしれませんが置いて行きます(爆)。今からちょい昔、まだまだカセットテープが主流に使われていた頃のお話です。

一人で東京から神戸にいったときのこと、夜の帰りの新幹線の中、ちょうど新神戸と新大阪の中間地点くらいで、私はぼーっとしてたんですが、そこへお隣に座っていたおじさんが話しかけてきたんですね。これから東京までですか?大変ですね。みたいな社交辞令から始まって‥‥‥。
「あのー、貴女はいつも移動の時に音楽は聴かないんですか?」
「えーそうですねー。あまりしないかも‥‥‥。でも家では聴きますよ」
「そうですかー。いえね、今お気に入りの曲を外で聴こうとした時、どうしてます?カセットテープにダビングするでしょう?」
ちょっと上品そうな初老のおじさまだったんですが、なにやら「移動時に聴く音楽」について熱く語りたい気配です。例えていうなら王様の耳はロバの耳ー!の床屋さんのように。どうせ移動時の車内のこと、ちょっとお話に付き合うことに。
「で、今何か音楽をダビングしようとしたら、テープが普通なんですよね。ところが、これからは絶対そうじゃなくなるんですよ!実は今開発しているものがあって、これは、CDよりもっと小さいのに、テープみたいに録音できちゃうんですよ!商品としてずっと開発してたんですよー!それで、その間は箝口令が布かれていて、家族にも言っちゃいけないんですよ!」
「‥‥‥えっ!!(って言っちゃてるよ、おじさん!)」
「でも、明日会見があって正式に社外発表の運びになったんで、もう喋ってもいいんですよー!!」
実は話の間にもパンフレットの一部みたいなものまで取り出して、苦労話とかすごく嬉しそうに喋っていました。このおじさん、仕事先からすぐに移動用の新幹線に乗ったので、私が本当にこの話をした第一号だったんでしょうね。おそらく普段は難し気な顔をしている大手の重役さんでしょうに、とてもはしゃいでいたのが鮮明に記憶に残っています。

その時商品名とかも教えてもらった気がするのですが、詳細は残念ながらよく憶えていません。でも、今から思えば、あれはMDのことだったんじゃないかな。という気がします。時期的にも合っているし‥‥‥(違ってたら関係者の皆様ごめんなさい)。
様々な商品開発については、もちろんどんな業界においても大変な苦労があるものですが、なんというか、あの出会い(ちょっと大袈裟)はタイミング的にも滅多にない機会だったと思います。

ミニディスク (MiniDisc) とは、ソニーが1992年に発表したデジタルオーディオ記録用の光学ディスク媒体およびその規格。略称はMD。・・・Wikipediaより。


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母国語の美しさ.......................................

最近日本語乱れてますねー。けしからんことです。
つい先日も買い物先にて、三十代と思われる母親と、二、三歳のその子供とのこんな会話を耳にしました。
「○○ちゃん、うろうろしちゃ駄目よ。ほら、ここにsit downしなさい」
いやあー久しぶりに見ず知らずの他人の頭、ハリセンチョップしたくなりましたね。ていうか、ハリセンください。暴行罪になってもいいからお願い。

何ですかねあれは、英才教育の一環?幼児から始める英会話とか?そりゃ今の世、英語は話せた方がいいと思うし、早く始めるのもいいと思うよ。でもお母さん、貴女の使ってる言葉、間違ってる。正しくは「ここに座りなさい」か、「Sit down,please」、Take your seatsでもいいかと思うけど、とにかく多国語ちゃんぽんはやめてくれよ。それぞれの国語に対する冒涜だ。
言葉っていうのはどの国の言葉でも本当に美しいと思う。そしてその美しさを引き出すにはやはりそれに見合った使い方が必要なわけで、でなければどうして作家や作詞家や歌人という人々が、日々脳みそを酷使して「言葉」を選んでいると思うのかね。特定の行為を指す単語や文章を、いくら外国語で覚えたからといって、その言葉の美しさまで理解できるか?特に先に書いたお母さんなんて、教育者からどういう指導を受けてるのか知りませんが、一度さしで話がしたいね。あんたラーメン食いながらスパゲッティ−とソフトクリームの三角食べするんかい。俺の自慢のツユに文句あるなら他所いっとくれ‥‥‥この例え、わかりにくいですか。すみません。
とにかく、子供が「お客様、ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」なんて平然と言っちゃうようになっても知らないよ。

とにかく日本人て、自分の母国語を軽視しすぎです。元の言葉の意味を知らないまま、間違った意味で使って平気。そしておそろしく短い間にころころ国語が変わっていく。

本来の意味と使い方違うっていうのには私ちょっとうるさいです。普段の言葉使い乱れてるくせに他人のにはうるさいです。 例えば「わるびれる」悪怯れる。恥ずかしがったり、おびえた時の様子です。悪く思っていない、ではないです。結構小説家の人でも間違ってます。恥ずかしい。やった事ある人、これ読んだら悪怯れてください。「一生懸命」‥‥‥これ、一「所」懸命が正解なのに、最近では「生」でも市民権あるんですね。間違いも、皆が間違えばそれが正解ってことなんでしょうか?納得いかないです。「おあいそ」よくお寿司やとかで、会計してもらうとき使ってませんか?これはもともとお店側が「お愛想がなくて申し訳ありません」と言いながら、お勘定出していた時のものです。だから客が使うと「こんな店、愛想つきたわ」って意味になる。諸説あるので絶対、とは言い切れませんが、とにかく「お勘定して」でいいんです。本来の意味で使ってやりたくなる店にはもちろん使用可と思いますけど‥‥‥。

言葉は生きているから、その時代時代で使い方が変わっていってもおかしくはない、といいます。けど、日本くらいじゃないのかな、たかだか二百年前の本の内容が、現代語に訳さないと意味不明なんて。江戸時代に書かれた草子なんて普通の人読めないでしょ?シェイクスピアなんか、今の英語とあんまり変わらないのにね。
とにかく、言葉を物事を区別する記号、のようにしか思っていない人たちには畏れ入る。最近、市町村合併などで新しい市の名前を、やたら平仮名だけ、や国籍不明のカタカナに平気でしたりする。今まで使っていた漢字での名前には、その土地を現す美しい名前がつけられていたはずなのに。漢字の中に含まれる美しい意味、それを平仮名で音にした時の美しさに気がついていなかったのだろうか。哀しいことです。

と、ここで締めれば私の株も上がろうというものですが、そうするとどうも美しすぎる誤解を植え付けそうなので、一言お断りをしておきましょう。
私、結構阿呆な言い間違えをよくします。知人には「1秒待って」から話せ、と挨拶のように言われます。自分では軽妙なジョークをかましてるつもりですが、「おやじギャグはやめろ」と言われてしまいます。おかしくて笑うのではなく、くだらなさすぎてもう笑うしかない、と言うのです。そんなに駄目ですか、私の関西仕込みのボケツッコミ‥‥‥。
ああ、そういう時は「笑う」ではなくて「嗤う」という字がふさわしいかと思います。では。


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アルコールが苦手.......................................

私のまわりには酒豪が多いです。「缶ビールなんて水よ、水」とか言ってプシッと開けてぐびーっ。‥‥‥すごいなあ。
そういう私は下戸なんです。缶ビール一本なんて致死量ですよ。お酒に強い人いいなあ。うらやましいです。
いえ別にね、酒が呑みたいってわけじゃないんです。いいんです、飲み会で食べまくり専門係りでも。でも、やっぱりちょっとしたおフランス料理とかなら、料理にあったワインとか頼めたら雰囲気いいじゃないですか。食後のデザートのコーヒーが来るまでずっと炭酸水だけなんて哀しいです。鍋つつくときだって、酒好きはヒレ酒なんておいしそうに呑んでいる‥‥‥本当おいしそう‥‥‥でもなあ、ちょこっと呑ませてもらうとやっぱり私にはおいしくないんだなあ。ウーロン茶でお腹たぽんたぽん‥‥‥寂しい。

下戸のランクがあるとすれば私はかなり下位の方です。大体ビールをコップに1cm程度で心臓ばくばくになります。自分が呑んでいなくても、隣の人がワインなんて呑んでいたら、蒸発したアルコールを吸って足がもつれます。(これ信じてくれない人が多いんだなあ‥‥‥ほんとだってば)フルーツケーキを焼いていて、中に混ぜ込んでいたラムレーズンのアルコールがやっぱり蒸発していて、ケーキが焼き上がった頃、私は顔まっかっかーでへろへろになっていた経験もあります。あー、情けない。
少しでも呑むと心臓は耳の後ろでばくばくしてるし、手足はまだらに赤くなって痒いし、何よりも息が苦しくって楽しいなんて状況ではなくなってしまう。もうここまでくると、もしかしてアルコールアレルギーか?なんて思ったりもしましたが、注射の時の消毒アルコールで炎症おこしたこともないし、やはり単に「弱い」だけなんでしょうね。「慣れてないだけ、数をこなせばそのうち強くなるよ」と言われたりもしましたが、飲酒を法律で認められる年になってはやン年、今だ改善されておりません。
アルコールを受け付けない下戸、という体質の人、世界的に見るととても少なく、東洋人の一部くらい‥‥‥と何かで読んだ記憶があります。アルコールを分解する酵素が欠けているらしい。そんなに少数なら特定保護種としてもっと優遇してくれよー。

でもまあ、人に誘われて居酒屋に行く事はよくあります。ある日、とある店で「ノンアルコールドリンク」なるものをメニューに見つけました。
ちょっと見カクテルのようで、お酒の呑めない人でもカクテル気分を味わえる‥‥‥そうで、おお、これはいつもウーロン茶やオレンジジュースしか選択の余地のない私へのプレゼントか?と早速注文してみました。
来た品は、本当にカクテルみたいでした。ちょっと感激です。味もまあまあおいしい。と上機嫌でのんでいましたら、しばらくして身体に異変が‥‥‥。
なんか、暑い。それにやけに動悸がはげしくなってきた‥‥‥これってこれってもしかしてアルコール入ってる?!えっでもノンアルコールってお店の人も言ってたし、でもでもー!
息もたえだえで家に帰りました。

後で調べてみたら、やっぱりアルコール入ってました。1%未満だと「ノン」アルコールになるらしいです。やられた。消費税以下でも入ってたら駄目なんだったらー。気がつかなくて1杯呑んだから、ちょっと大変でした。下手をすると救急車もんなんですから、その辺の表示ちゃんとして欲しいです。ちょっと真面目に怒りました。
と、この話を聞いた同じ下戸人間の友人が、「呑んだ時、アルコールの味しなかったの?」と訊いてきました。‥‥‥はい、しました。だから、下戸の人間でもアルコールを呑んでる雰囲気を味わえるように、アルコール入っていないけど、味は少しさせてるんだとばかり‥‥‥思い込みしてました。浅はかなり。

そんなこんなで、すっかり酒を楽しむ、という夢はあきらめていたのですが、ここ最近になってこんな自分でも呑めるカクテルがある事を知りました。
カルアミルクがそれです。コーヒーリキュールの牛乳割りです。ミルクのせいなのか、ちびちび加減しながら呑むと、心臓ばくばくになりませんでした。ただ、リキュール少なめに頼まないと、やっぱり辛いですけど。でも、呑める酒が一種類でもあるというのは嬉しいものです。これで夜の街もオッケーだ!

ただし、私の「ちびちび」は、グラス1杯を1時間で、という速度です。ちなみに同伴していた友人が味見したところ、「小学校の給食の時に出たコーヒー牛乳」だそうで‥‥‥いいのです。カクテルを呑んでいるというシチュエーションが大事なのです。


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フルカラー本.......................................

最近の自費出版の印刷レベルは高いです。ありがたいことです。印刷屋さん様々ですほんと。同人誌のカラー表紙なんて当たり前ですもんね。ひと昔前はよほどの大手でなければ考えられませんでした。それが今では中身までフルカラーなんて事もできるようになって、かくいう私もフルカラー本を作ったりしてるわけなんですけど、十年前の私に自慢しちゃいたいくらいです。
何でそんなリッチなことが可能になったかというと、もちろん日々技術革新に切磋琢磨してくださっている印刷業界の方々のおかげです。決して私の努力ではありません。残念ですが。
まず価格の低下。カラーの値段そのものも安くなったんですが、最近ではデータ入稿ができるようになって、それに伴いお値段がぐぐっと下がりました。多分最初から原稿がデータ化されていることで、コストダウン出来るのでしょう。詳しくは知りませんけど。データ入稿とはそのものずばり、原稿を紙ではなく、パソコン上で仕上げて、MOやCD-Rなどで入稿する方法です。文明の曙。時代はデジタルです。

さて、私はどちらかというと手描きの絵の方が断然好きでして、あの計算にない色のにじみとか、紙の表面の微妙な凹凸や、なにより絵の具を塗り重ねていく感触が好きで、「ふん、パソコンで色塗りなんて」とアナログ志向を貫いていたのですが、従来よりプライス大幅ダウン!と聞いて、そんな志向は吹っ飛びました。プライドないですね‥‥‥。
そんなわけで今までの良き伴りょであった絵の具セットにはしばらく休憩してもらうことにして、パソコンで色をつけはじめたのですが、これはこれでいいこともありました。

まず、部屋が汚れない。絵の具がいつの間にか服についていた、なんてアクシデントもない。作業を止める時も筆やバケツを洗う手間がない。「うああ、忘れてたよ白絵の具の買い置きがねえー」なんて夜中に叫ぶことがない。これは助かります。チューブから出したものの、使い切らなかったアクリル絵の具が固まって使用不可なんてこともないんですから。(ここまで書いて、いかに私の絵描き作業が劣悪であったかがわかりますね‥‥‥反省)そうそうマンションでは、深夜のエアコンプレッサーの動作音に神経使ってましたねえ。「ぶびビビビ‥‥‥」と鳴っている本体に、タオル巻いたりして‥‥‥。

閑話休題。さて、今ではすっかりデジタル化した私のカラー作業も、残念ですがいい事ばかりとはいきません。
やはり、原稿を直接触れずに描く、ということが最大の欲求不満になっています。紙をさわる、という自分の触覚を頼らずに描くのは今でも抵抗があります。コーヒーを飲んでいるのに香りがしない、鼻がつきそうな程近付いているのにガラスがあって触れないウィンドーディスプレイを見ている‥‥‥そんな感じです。すごくもどかしいんです。これは単に私の力不足なのか、根っからのアナログ人間のせいなのか‥‥‥他の絵描きさんはどうなんでしょうね、知りたいです。(ちなみに私にとって紙のにおいと絵の具のにおい、も無いと落ち着かない物なんですが‥‥‥これはどうなんでしょうねえ)
そして機械にテクニックを頼ってしまう怖さ。手描きだと、塗ムラなく一色の色を塗るのは技術がいりました。それをパソコンソフトは苦もなくやってしまう。平筆の使い分けで仕上げるグラデーションの塗り分けも、クリック一つで出来ちゃうんですよ。
それらの技術を手に入れるために自分がした努力を、絵の具箱と一緒に押し入れにしまったままで、果たして昔と同じ技術レベルを保っていられるだろうか‥‥‥。

まじめに考えると、私にとってはかなり怖い話になりそうです。


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霊感体質........................................

皆さんは霊感ってあるだろうか?実際に霊を見た事がなくても、あ、これってもしかして‥‥‥みたいなものでも。
はっきり言うと私にはない。それも半端なもんではなく、本当に全然まったく「ない」。

友人と二人夜道を歩いていて、私が近道だと思って駐車場を横切った時「あんた、なんでそんな所歩けるのっ!」と怒られたことがある。そこは変な「気」のたまり場であったらしい。なんでと言われても困る。だって近道だと思ったんだもん。「嫌な気配がするでしょっ」とまた怒られた。だってわかんないんだもん‥‥‥うう。
この友人、霊感体質とまではいかないまでも、ちょっとそういう事には敏感らしい。彼女いわく、「あんたの気配はうるさい」らしい。何だかめったやたらにわーいわーいと賑やかな気配を振りまいているそうです、ワタクシ。なにそれ。ひとりお祭り野郎なの‥‥‥?言われた時はなにげにショックでした。
で、その垂れ流しのお祭り気配、実はこれが除霊の役目を果たしているそうです。自分ではわからないところが信憑性ないですけど。つまり、私が近付くとそこにいる霊はうるさがって、大抵の浮遊霊などはそこから離れてゆく‥‥‥とこういうわけですね。そう説明されて嬉しくないのは何故なんでしょう。
「除霊に来て」と頼まれた事もあります。やり方は至って簡単。まずお腹一杯食べる。エネルギー満タンで満ち足りて一晩寝る。朝になる。除霊完了です。‥‥‥あのーテレビなんかでやってる霊能力者はそんな方法で除霊してなかったんですけど‥‥‥。

これだけなら、その友人の単なる思い込み、という事で済ますこともできるのですが、いいんだか悪いんだか、他の人からも似たような事を言われたことがあります。
会社務めの仕事中、同僚の子がふと言いました。「夜残業してると、あそこのロッカーの前の通路に、ナニかいるみたい」
‥‥‥えっ?そのロッカーの前の通路のさらに前は私のデスクじゃん!つまり私の椅子の後ろっ?!ちょっとやめてよー。気配なんて感じた事ないけどやっぱりこわいじゃん!
さらにその子は言います。「うん、でもー時々感じるんだもん、ずっと前から。‥‥‥あ、でもね、ちょっと前まではいつも感じてたんだけど、事務所の席替えしてからあんまり感じなくなったなー」え、それって私がそこに座るようになってからってこと?「うん、そう。でね、以前は椅子の後ろだったんだけど、それからロッカーの後ろの通路にいるようになって、ここ最近はまた離れて向こうのドア付近に移動したみたい。でもそれも出てくる回数減ったなあー」
うーんそうかい自縛霊までも私を嫌うのか。成仏してくれよ。ちなみにその霊は足音付きだそうで、足袋にセッタをはいているそうです。職人さんでしたか。死んでもなお仕事から離れられない‥‥‥哀しいですね。

霊感体質にまつわる話はもうひとつあります。もう時効だから言ってしまおう。

昔、まだぴちぴちの大学生だった頃、サークルの恒例の催しで、他大学を交えて、ある温泉ホテル貸し切り交流イベントなるものがありました。参加者だいたい200人はいたと思うなあ。真面目な会議や宴会もあり、夜になると自由時間。あちこちグループを作って盛り上がるわけです。そして深夜。私のいたグループではお決まりの怪談が始まりました。
各自自慢の怪談話をし、盛り上がって来た頃、ある一人が異変を訴えました。なんでも霊感が強く、怪談話などをすると霊が集まって、よく体調を崩すのだそうです。よく聞くはなしですね。本当に彼が具合が悪そうだったのと、他の人も怖さがピークになったので、その場はお開き。私も「あーこわかったねえ」と自分の部屋に戻ろうとしたのですが。

部屋に着く前に、声をかけられました。件の霊感男です。はて、なんだろう?
「付き合ってください」いきなり告白されました。驚きました。だって初対面なんだから。でもそこは花も恥じらう乙女心、嬉しく無いと言えば嘘になります。で、当然理由を訊きました。彼曰く、
「僕はこんな体質で、普通にしていても霊とか見えてしまうし、ひどい時は今日みたいに体調まで悪くなってしまう。こんなんじゃ、絶対普通の恋愛なんて出来ないと思っていた。だけど、今日さっきあなたにあって、側にいるとすごく楽になって、自分の回りのもやもやした嫌な気配がすっとなくなっていって驚いた。身体の具合だっていつもはこんなにすぐには治らないのに。こんなに安らいだ気分は初めてです。どうか付き合ってください」
と言う事でした。‥‥‥えー私も異性から告白される機会なんて滅多に無い天文学的な確率だしうーん‥‥‥そりゃ別に選り好みしてるわけでもないし‥‥‥まずはお付き合いからってのもいいとは思うんですけど‥‥‥でもさあー。
そーゆー理由ってありなの?なーんか情けなくなってお断りしてしまいました。ちなみに私は男が一目惚れするよーな美形ではありません。そのへんは念のため。
あれから月日は流れましたが、彼は今どうしているのか、付き合っているもしくは結婚している女性はいるのか、ふと思い出しては知りたくなります。

‥‥‥とここまで書いて、もしかしたら私、就くべき職業を間違ってしまったか?と今さらですが気付きました。
あのままどこかで修行でもして、除霊体質に磨きをかけていればもしかして今頃は食う寝る遊ぶ、でお金儲けが出来たかもしれなかったのに!ああ馬鹿なことをした!

もう手後れかな‥‥‥?


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